犬種10グループと犬の毛質とカラーバリエーション
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犬種グループ
世界中の犬は、姿形や利用目的などを目安にして、いくつかのグループに分類されます。グループ分けの方法は各国の愛犬団体によって異なり、アメリ力やイギリス、力ナダ、オーストラリアなどは公認犬種を7つのグループに分類していますが、FCI (国際畜犬連盟)やJKCは10のグループに分けています。
グループ1
シープドッグやキャトル・ドッグといった牧畜・収羊犬種のグループ。家畜を誘導したり、家畜の市湯への移動を手伝ったりしていだ犬種が属している。ただし、スイス・キャトル・ドッグは第2グループに分類する。
グループ2
ネズミ捕りや家畜の番をしていたピンシャーやシュナウザー、古代ローマの軍用犬の流れをくむモロシアン・タイプの犬種と、スイス・キャトル・ドッグのグループ。マスティフやブルドッグ、土佐犬などが含まれる。
グループ3
テリアと呼ばれる小獣猟犬のグループ。ヨークシャー・テリアのように、小さく愛らしい姿をしたものが多いが、猟のとき巣穴から獲物を追い出したり、引っ張り出したりしていたので、活発に動き、勝ち気な犬が多い。
グループ4
ダックスフンドだけのグループ。スタンダード・ダックスフンド、小型のミニチュア・ダックスフンド、最小のカニンヘン・ダックスフンドがおり、それぞれ毛質の違いでスムース、ロング、ワイアーの計9タイプがいる。
グループ5
尖った口先と立ち耳を持つスピッツ・タイプとプリミティブ・タイプ(原始タイプの犬種)のグループ。古来から日本にいる柴犬や、ポメラニアン、シベリアン・ハスキーなどが、このグループに分類されている。
グループ6
優れた嗅覚を発揮して獲物を追跡するセント・ハウンドと呼ばれる獣猟犬と、その関連犬種のグループ。ビーグルやダルメシアン、パセット・ハウンド、プチ・パセー・グリフォン・パンデーンなどが属している。
グループ7
ポインターやセタータイプなどのポインティング・ドッグと呼ばれる犬種のグループ。イングリッシュ・ポインターやアイリッシュ・セターなどが代表犬種で、鳥の猟のとき、獲物を見つける仕事をしていだ。
グループ8
ポインティング・ドッグ以外の鳥猟犬のグループ。隠れた鳥を追い立てるフラッシング・ドッグ、撃ち落とされた獲物を回収するレトリーパー、水の中に落ちた獲物の回収が得意なウォーター・ドッグがいる。
グループ9
家庭犬や愛玩犬として作りだされた犬種で、一般にコンパニオン・ドッグ、トイ・ドッグと呼ばれるグループ。チワワやプードル、シー・ズー、パピヨン、マルチーズなど、かわいい人気犬種がたくさんいる。
グループ10
遠くから獲物を見つけて、すばらしい走力で追いつめるサイト(視覚的) ・ハウンドと呼ばれる獣猟犬のグループ。グレーハウンドやポルゾイ、アフガン・ハウンドなど、足が長くてスマートな体形をしている。
犬の被毛とカラー
犬が人間のパートナーとなったのは1万年以上も前だと言われています。
その長い付き合いの過程で、様々なタイプの犬が作り出され、犬の毛質や毛色はパリエーション豊かになりました。被毛のタイプが違うと、彼毛の手入れのしかたも違ってきます。そこで、犬の毛質と力ラーについてのおもな用語を解説します。
毛質
ワイヤー
針金状の粗く硬い毛質のタイプのこと。ワイアーヘアードということもある。
ロング
長毛タイプのこと。ロングヘアードということもある。
スムース
短毛タイプのこと。ショートヘアードということもある。
ヘアレス
被毛のないタイプのこと。チャイニーズ・クレステッド・ドッグやメキシカン・ヘアレス・ドッグが有名。
オーパーコート
犬の体の表面にある毛のことで、上毛、張り毛、並み毛ともいわれる。アンダーコートと違って硬い。
アンダーコート
オーパーコートの下に密生した柔らかい毛のことで、下毛ともいう。体を保温したり、防水したりする役目がある。秋には生え始め、初夏には抜ける。アンダーコートのない犬種もいる。
シングルコート
アンダーコートを持たず、オーバーコートだけの被毛のこと。
ダブルコート
オーパーコートとアンダーコートの二重の被毛のこと。
差し毛
オーパーコートの上に生える、淡色がかったまばらな被毛のこと。
飾り毛
おもに耳や四股、尾などにある長い被毛のこと。
斑点
地色とは違う色や濃さの模様がちらばること。マーキングともいう。
スポット
小斑のこと。コンビネーション二色の違う色の組み合わせのこと。
ダップル
数色で斑をつくっている彼毛のタイプ。
ブレーズ
犬の両目の間を通っている白い斑のこと。
マスク
吻や額の前部にある被毛の色が濃い部分のことで、ボクサーやマスティフなどの犬種に見られる特徴の一つ。特に毛色が黒っぽいものはブラックマスクといわれる。
カラー
アプリコット
あんず色。赤みのある黄色。
イエロー
薄い茶色。ラプラドール・レトリーパーが代表。
ウィートン
小麦色。薄い黄色がかった色。
クリーム
乳白色のこと。
グレー
灰色。濃いダークグレーから薄いシルバーグレーなど濃さは様々。
ゴールデン
金色のこと。
セーブル
薄い基本の色に黒い毛が入ること。
チョコレート
濃い赤褐色やこげ茶色のこと。
トライ・力ラー
白と黒、タン(黄褐色)の三色からなる毛色。
ワイアー・フォックス・テリアが有名。
パーティ・力ラー
白地に、はっきりとした色の斑があるもの。
ハールクイン
白地に黒や青灰色の斑が入っているもの。
ピュア・ホワイト
純白のこと。
フォーン
金色がかった茶色。濃さは様々。
ブラック&タン
黒地に目の上や足、胸などに規則的なタン(黄渇色)の斑が入る。
ブラック
黒のこと。
プリンドル
基本の地色に違う色の差し毛が混ざったもの。
ブルー
青。濃さは様々。
ブルーローン
ブルーの地色に白い毛がほんの少し入り混じっている毛色。
ペッパー
青みがかった黒胡麻から薄いグレー。
レッド
赤みがかった褐色。
レッド・アンド・ホワイト
赤茶と白の二色。
レバー
濃い赤渇色。
赤
日本犬特有の色。黄褐色から緋赤まで幅広い。
赤胡麻
赤地に黒の差し毛が入る模様のこと。
赤虎
赤毛に黒の縞模様が入る模様。
イザベラ
薄い栗毛色。
ウルフ・グレー
茶渇灰色や黄灰色の毛先が黒くなったもの。
オレンジ
赤黄色や薄いタン(黄褐色)の仮毛。ポメラニアンが有名。
グリズル
グレーでブルーがかったもの。
黒胡麻
胡麻よりも全体的に黒の差し毛が多いもの。
黒虎
黒地に赤毛の縞模様が入った被毛。虎よりも黒の部分が多<、体全体が黒っぽくみえる。
胡麻
白と黒が半々に入る模様。
サンディ
砂色のこと。濃いサンディ・イエローなどもある。
シルパー
ややグレーがかった銀色。
スレート・ブルー
灰色がかったブルー。
ソリッド
単色のこと。
タン
黄渇色。
チェスナット
栗色や赤褐色のこと。
虎
日本犬特有の毛色。白地に黒の縞模様が入る。
ビーパー
ブラウンとグレーの入り混ざった毛色。
ビスケット
薄いクリーム色。
ファロー
淡い黄色。
ブラウン
渇色、または茶褐色。
ブルーマール
ブルーや黒、灰色の混ざった、大理石のような模様。
マホガニー
赤褐色に近い栗色。
ラスティ・レッド
赤っぽいさび色。
ルビー
濃いチェスナット。
ローン
地の色の中に白い毛がほんの少し入り混じっている毛色。
、体全体が黒っぽくみえる。>
耳の形
耳の形
直立耳(ブリックイヤー)
柴犬やシェパードなどの犬種に見られる直立した耳のこと。立ち耳ともいう。断耳することで、垂れ耳を立てるグレート・デーンやドーベルマンのような犬種もあるが、現在、ヨーロッパでは断耳を禁止している。
ボタン耳
垂れ耳の一種で、耳たぶの先が垂れて、耳の穴をふさいでいるような形の耳。エアデール・テリアの耳が典型的なボタン耳。
ローズ耳(ローズイヤー)
半直立耳の一種で、耳を寝かせたり、折りたたんだりすると、外耳内の凹凸が見える耳のこと。でこぼこの部分がパラの花のように見えるため、ローズ耳と呼ばれる。ブルドッグの耳が典型的な形。
半直立耳(セミブリックイヤー)
立ち耳の先の4分の1程度が垂れている耳のこと。ラフ・コリーやシェットランド・シープドッグなどの耳が代表的。ローズ耳やV字型耳も半直立耳に含まれる。
V字型耳(Vシェイプ・イヤー)
三角形の耳のこと。V字型耳には2タイプがあり、シベリアン・ハスキーのような直立タイプと、プル・マスティフのような垂れ耳タイプがいる。
コウモリ耳(パットイヤー)
直立耳の一種で、耳の幅が広<、先が丸 <なっていて、コウモリの翼のように見える。フレンチ・ブルドッグの耳が典型的な形。
、先が丸>