全犬種の飼いやすさの評価と特徴を解説│た行

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た行

タイ・リッジバック・ドッグ
背中の畝が特徴の古代犬
飼いやすさ
初心者向き2
健康管理4
社会性・協調性3
状況判断3
訓練好き3
友好的2
大昔の地層から、よく似た犬の化石が発見されています。ディンゴに近い犬がタイやべトナムにまで分布していたようです。 350年前のタイの古い文書にも記録があるほど、歴史のある犬です。

ダックスフンド
家族思いの明朗活発な優秀犬
飼いやすさ
初心者向き5
健康管理4
社会性・協調性3
状況判断3
訓練好き3
友好的4
やんちゃだけど訓練次第では理想的に成長も
陽気で活発に動き回る、とても人なつこい犬です。好奇心旺盛でいつも元気に動き回って楽しい遊びを見つけ出す天才です。 家族をとても愛し、気持ちを理解しようと細心の注意を払います。観察力の鋭い犬ですから、一緒に暮らして繰り返し経験を積んでいくうちに、どんどん言葉や行動パターンを理解していきます。もともと的確な状況判断ができて、行動力のある犬種ですから、コミュニケーションさえしっかりとっていけば、家族の会話を理解してすぐに的確な行動がとれるすばらしい犬になります。毛質にはスムース、ロング、ワイヤーの3種があり、それぞれ気質もちがいます。スムースは、本来のダックスの活発で陽気な気質です。ロングはやや穏やかで、甘えん坊の面があり、ワイヤーは神経質で強気な面があります。

ユーモラスな短脚長胴の代表犬
その独特な体型から知らない人がないほど有名な犬で、キャラクター商品のマークとしても利用されることが多い犬です。体高10に対して体長が20で短脚長胴の犬の代表となっています。 また、バラエティーの多いのも特徴のひとつで、原産国ドイツではスリー・サイズ、3毛種に分けられています。すなわち、大きなタイプをスタンダード、中くらいなサイズをミニチュア、さらに小さなタイプをカニチュアと呼び、それぞれが毛質でスムース、ロング、ワイアーに分かれますので、合計9タイプのダックスプンドとなっています。 したがって、ドイツのドッグショーでは、ダックスフンドをひとつの犬種群とみなし、9タイプの1席犬から犬種群代表犬を選ぶシステムを採用しています。 日本では、2サイズ(スタンダードとミニチュア) 3毛質で6タイプとし、ショーではサイズで分類、毛質に関係なく2頭の犬種代表犬を選出しています。

ドイツでは一般的にテッケルと呼び、これは狩猟対象であるアナグマにちなんだものです。巣穴にもぐり込んで獲物を捕捉するために現在の体型になったのか、肢が短く円筒型のタイプだったから巣穴にもぐり込むようになったのかは不明ですが、古代エジプトの壁画にこのタイプの犬の絵があり、3000年前の昔にダックスフンドの原型となった犬が存在したことをうかがわせます。この犬と現在のダックスフンドとの関係ははっきりしませんが、古代エジプトではテカルと呼ばれていたといわれ、ドイツの現在の呼び名「テッケル」を思わせるものがあります。しかし、一般的には無関係と考えられています。ドイツでこの犬が知られるようになったのは15世紀以降で、それほど古いことではありません。当時のダックスフンドは、体重が10-12kgもある大きし、重々しい、犬で穴居動物に対する狩猟能力もすぐれていました。まず、スムースのスタンダード・ダックスフンドが出現、だんだん小型のものや長毛・粗毛の犬が他犬種との交雑で登場したと考えられています。日本には明治時代に輸入され、現在はミニチュアを中心に高い支持を受けています。

ダッチ・シープドッグ
オランダで活躍するシープドッグ
飼いやすさ
初心者向き2
健康管理3
社会性・協調性3
状況判断5
訓練好き5
友好的5
19世紀になってから誕生したシープドッグです。ベルジアン・シェパード・マリノアが基礎になっていて、ジャーマン・シェパードの血も導入されています。長い間、オランダ国外に出ることはありませんでした。約100年前に、コートが3タイプに分かれました。

ダッチ・バートリッジドッグ
マルチな仕事ぶりが人気の鳥猟犬。別名ドレンチェ・パトライスホンド
飼いやすさ
初心者向き2
健康管理3
社会性・協調性3
状況判断4
訓練好き4
友好的4
16世紀にオランダ東部のドレンテ州で、フランスとスペインからやって来た鳥猟犬を元に作りだされました。主にキジの仲間のシャコの猟に活躍しました。しかし、現在ではオランダ以外ではその姿を見ることはほとんどありません。

タトラ・シェパード・ドッグ
タトラ山地で育まれたマウンテンドッグ。別名ボルスキー・オフチャレク・ボダランスキー
飼いやすさ
初心者向き1
健康管理4
社会性・協調性4
状況判断5
訓練好き4
友好的4
スロベンスキー・チュバックと共に、クーパースが起源であると考えられています。別名ポルスキー・オフチャレク・ポダランスキーとも呼ばれます。タトラとは、ヨーロッパ中央部の、カルパティア山脈にある最も高い山脈のことです。

ダルメシアン
黒い斑点がトレードマークの躍動美に溢れた大型犬
飼いやすさ
初心者向き3
健康管理4
社会性・協調性3
状況判断3
訓練好き4
友好的2
疲れ知らずのタフな犬
好奇心旺盛で、興昧を持ったら納得がいくまでとことん追究します。かなり運動が必要なので、散歩の時はとことん付き合ってあげましょう。 活発に動き回る反面、若干神経質な面もあり、ささいな事でもストレスを溜め込んで、攻撃的になることがあります。この犬にとってストレス発散は走り回ることなので、ドッグランなどでノンリードの運動を頻繁にしてあげましょう。 家族には気を許して、ベタベタ甘えますが、他人にはいっさい心を許さず、気品に満ちた表情でそっけなくすまして見せます。 誕生直後の子犬は真っ白で、トレードマークの斑点はありません。徐々に斑点が浮き出してきて、生後3か月頃で斑点がはっきりするので、子犬選びはこの時期にすべきです。 皮膚のトラブルが見られがちなので、食事の質に気を使ってあげましょう

101匹ワンちゃん大行進でスターに
斑のある犬は少なくありませんが、水玉模様を全身に散らしているのはこの犬だけです。 白地に黒の小斑か、白地に茶の小斑が条件となっていて、2色以上の小斑があるのは認められていません。 ダルメシアンは東欧のユーゴスラピアのアドリア海に面したダルマチア地方が原産といわれています。ヨーロッパでは18世紀ごろからこの名前で知られるようになりましたが、それにはジプシーが関与しています。ジプシーは国境にこだわらず各国を馬車で流浪していましたが、その伴走をしたのがダルメシアンでした。

ジプシーの語源はエジプトといわれ、古代エジプトの壁画に数種類の犬の絵があり、水玉模様をもったこの犬とそっくりのものもあります。それらを考え合わせると原産地はエジプトの可能性も捨て切れません。 19世紀になってヨーロッパの大都市で四輪馬車の先導役をするようになったのは、ジプシーとの長い生活で馬を恐れなかったことと関係がありそうです。当時は歩道も信号機もなかったので、歩行者は常に危険にさらされていました。ダルメシアンは警笛代わりとして重宝がられ、自動車の登場によって失業しました。しかし、水玉模様の美しさからショードッグとして復活、さらにディズニーのマンガ映画でポピュラーな犬となっています。

ダンディ・ディンモント・テリア
独特のヘアースタイルが人気の胴長テリア
飼いやすさ
初心者向き3
健康管理3
社会性・協調性3
状況判断3
訓練好き3
友好的4
1700年ごろ、テリアとダックスフンドとを交配させて、小動物の猟に都合のいい犬として作り出されたといわれています。 ある小説で、登場人物ダンディ・ディンモントが飼っている犬として描かれたことで知られるようになりました。

頭頂に綿毛のようなクラウンをいただく
みた目に可愛いばかりでなく、いろいろな特徴をもっているテリアです。まず頭項に綿毛のような柔らかなクラウン(冠毛)があり、ダックスフンドを思わせるような長いボディーにはかたい毛と柔らかな毛が入り混っているのも、他の犬種に例をみない特徴です。 犬種名の由来も変わっています。作家のウォルターがスコットランド旅行の見聞にもとづいて書いた男の作法で、農夫が飼っている犬と紹介したことから名づけられました。辺境で小害獣狩りに使用されていたようです。 1876年まで予防学犬種として認められておらず、パーミンガムでおこなわれたドッグショーの際、担当審査員からこんなワケの判らない犬に賞が与えられるか…とまでいわれた犬です。それだけ個性的だったということでしょう。 ワイア・へアードのダックスフンドの影響を受けているという説とスカイ・テリアの直系という説もあります。毛色は洋ガラシ色と胡麻色で、クラウン部分は明るい淡色です

ち行

チェコスロバキアン・ウルフドッグ
チェコ生まれのオオカミ犬
飼いやすさ
初心者向き1
健康管理4
社会性・協調性4
状況判断4
訓練好き2
友好的3
1955年、狼の特性と犬の好意的な面を持ち合わせるために、ロシアで実験が計画されました。1965年まで、狼のオスとジャーマン・シェパードのメスとの交配実験が行われ、その結果、誕生したのがチェコスロバキアン・ウルフドッグです。

チェサピーク・ベイ・レトリーバー
海難事故が縁で誕生したレトリーバー
飼いやすさ
初心者向き4
健康管理3
社会性・協調性4
状況判断5
訓練好き5
友好的4
1807年、アメリカのチェサピーク沖で難破した英国船が救助されました。そのときお礼として、2頭のニューファンドランドの子犬が土地の人に贈られ、その後、地元のレトリーバーと交配して生まれた犬種だと伝えられています。

チェスキー・テリア
テリア種の中ではおっとりとした性格が人気
飼いやすさ
初心者向き4
健康管理3
社会性・協調性4
状況判断4
訓練好き4
友好的4
フランチシェク・ホラークという遺伝学者がスコティッシュ・テリアとシーリハム・テリアとを交配させて、1949年に作出した犬種です。1963年に公認されました。基礎となった2犬種より、比較的温和なので、人気が出始めています。

チェスキー・フォーセク
オールマイティーな能力を持つチェコの猟犬
飼いやすさ
初心者向き2
健康管理3
社会性・協調性4
状況判断4
訓練好き5
友好的4
チェスキー・フォーセクのルーツは、中世のポヘミア王国(現在のチェコ共和国)で、すでに存在していた犬です。世界大戦時には、ほぼ絶滅してしまいましたが、愛犬家の努力により、1931年にスタンダードか確立されました。

チベタン・スパニエル
チベット生まれの表情豊かな小型犬
飼いやすさ
初心者向き3
健康管理3
社会性・協調性2
状況判断2
訓練好き2
友好的3
ルーツははっきりと分かっていませんが、祖先にシー・ズーやペキニーズが関係していることは間違いないようです。ヨーロッパには宣教師が持ち込み、1905年にイギリスに渡ってきました。

チベタン・テリア
チベット出身の幸運を運ぶ犬
飼いやすさ
初心者向き3
健康管理3
社会性・協調性4
状況判断4
訓練好き3
友好的4
チベットの都ラサのラマ教寺院は、幸運を招く神聖な犬として大切にしていました。被毛はヤク(中央アジアのウシ科の動物)の毛と混ぜて、衣服を作る原料になっていました。家畜の護衛や猟犬としても活躍しています

幸運を呼び寄せる犬として信じられてきた
日本ではめったにみることができないチベット原産のテリア・タイプの家庭犬です。チベット原産としてはラサ・アプソやシー・ズーが有名ですが、小型犬では他にチベタン・スパニエルがおり、大型犬ではチベタン・マスティフもいます。 これはチベットの人びとが宗教心が厚く動物を大切にしてきた証拠ではないでしょうか。 また、イギリス人やドイツ人並みに家畜の改良にすぐれた能力をもっていたともいえます。

この犬にテリアの名称が与えられたのは、嗅覚が特に発達し猟犬としても使用されていたからです。被毛が豊富で全天候型の犬として屋内屋外を問わず飼育できる点も、テリアによく似ています。 夏季には羊のように毛を刈り、ヤク(野牛)の毛と混ぜて柔らかい布に織り上げ、衣料も提供していました。 ヨーロッパに紹介されたのは1925年で、イギリスでは準人気犬種ですが、日本には数頭の輸入が記録されているだけです。毛質は羊・毛状で二毛色はチョコレート、赤禍色以外が認められています。

チベタン・マスティフ
チベット原産の長毛のマスティフ
飼いやすさ
初心者向き1
健康管理3
社会性・協調性2
状況判断3
訓練好き3
友好的2
世界のマスティフ系犬種のルーツとなった犬種です。既に3000年前の中国で番犬として飼われていたようです。アレクサンダー大王の軍隊が遠征に伴ったといわれており、マルコ・ポーロも目にしています。

アレクサンダー大王につき従った巨大犬の元祖
頭部が大きいすべての巨大犬の一種と推定されています。チベットで大型野牛のやくや猛獣狩りに使用されていたころはマルコポーロの東方見聞録でも明らかです。 紀元前4千年ごろには古代バビロニアで軍用犬として使用され、ローマ帝国時代の前後にはフェニキア(レバノンあたり)から地中海を通じてヨーロッパに盛んに輸出されたといわれています。当時のある国では税金を免除することを条件にチベタン・マスティフの飼育を命じたとも伝えられ、戦闘犬として非常に期待されていた犬です。アレキサンダー大王の遠征に参加したのもこの犬と信じられています。 現在のチベタン・マスティフは体型的にはかなり小さく改良され、当時の面影を残していません。しかし性格には多少野生味が残っており、訓練なしで飼育することは避けるべきです。日本には数えるほどしかいません。尾の毛が特に豊富で、毛色による制限のない犬です。

チャイニーズ・クレステッド・ドッグ
神秘的な風貌が魅力のへアレスドック
飼いやすさ
初心者向き3
健康管理2
社会性・協調性4
状況判断3
訓練好き3
友好的3
ヘアレスなので皮膚のケアに要注意
臆病で引っ込み思案な所もありますが、賢くて観察力が鋭いことの裏返しでもあります。かなり自尊心が強く、しつけや訓練がきつすぎたり厳しすぎると、攻撃的になったり逃げ回って従わなくなります。 頭部と四肢の末端及び尾の末端にしか毛が生えていないヘアレスタイプと、アフガンハウンドのミニチュア版のようにフワフワの毛で覆われたパウターパフの2種類がいます。 ヘアレスとパウダーパフでは見かけがまったく遣うので別の犬種のように思われがちですが、性格や特徴、FCIの犬種番号も含めてまったく同一犬種です。 ヘアレス同士の掛け合わせを重ねて行うと遺伝的に問題のある体の弱い子が産まれてしまうので、パウダーパフの血を導入して、独特の風貌を維持しています。

頭頂の毛が特徴のポピュラーな無毛犬
へアレス・ドッグ(無毛犬) としてはもっともポピュラーな犬です。犬種名から原産地を中国と考えがちですが、メキシコを中心とした中南米の犬です。 メキシコには古くから無毛犬がいて、先住民族のアズテック人が食用としていました。 チャイニーズ・クレステッド・ドッグは、この犬の子孫と考えられており、1887年アメリカで公認されました。

中国の清朝では男性の頭頂だけを剃り残して後方へ長く垂らす風習がありました。チャイニーズ・クレステッド・ドッグにも冠毛(クレステッド)のような長い柔らかな毛があり、この連想から名づけられたようです。なお、尾先や肢の下部にも毛が若干あります。 無毛犬と有毛犬が同時に生まれることがあり、有毛犬はパウダー・バフと呼ばれ、別犬種とする国もあります。 皮膚の色は濃淡の茶褐色や白の斑で、毛色については制限がありません。1991年度は7頭の登録がありました。メキシコには別タイプの無毛犬(メキシカン・へアレス) もいます。

チャウチャウ
動く姿はまるで子熊のぬいくるみ
飼いやすさ
初心者向き2
健康管理2
社会性・協調性3
状況判断2
訓練好き2
友好的3
祖先は、約3000年前から中国にいたといわれており、広東省が原産地となっています。狩猟やソリ引きなど、使役犬として使われるだけでなく、食用犬としても飼育されていたようです。ヨーロッパには18世紀末に紹介されました。

かつては食肉用として飼われた悲しい歴史も
中国を代表する犬として知られていることより、食肉用の犬としての認識で知られています。2000年からの歴史があるといわれ、かつては猟犬、番犬、ソリ犬として使用されたこともあったようです。 しかし、現在の体型は後肢が棒立ち状で竹馬のようにぎこちない歩き方をしており、番犬ならともかく猟犬やソリ犬としては無理でしょう。これは、中国にもたらされたころの体型が大きく変えられたことを意味しています。中国でも北部の人びとは犬を食べませんが、南部では「香肉」として好まれており、ソリ犬などの時代をへて南部でも飼育されるようになって、食肉犬らしく行動を制限されたためとも考えられます。

チャウ・チャウがヨーロッパに紹介された18世紀ごろには、短毛種と長毛種がほぼ同数いたといわれ、短毛種は特に調理がしやすかったのではないでしょうか。日本には短毛種がいませんが、ヨーロッパではごく少数ながら飼育されています。チャウ・チャウという呼び名については、いろいろな説があります。シャブシャブのようにして食べたので、それが訛ってチャウ・チャウになったとか(とすればシャブシャブは中国料理だったことになる)、アメリカの俗語で食べることをチャウというので、それからきているという説などです。 毛色は一色毛でレッド、フォーン、ブラックなどです。

チルネコ・デル・エトナ
シチリア島の躍動美溢れる古代犬
飼いやすさ
初心者向き1
健康管理3
社会性・協調性4
状況判断3
訓練好き4
友好的3
イタリア・シチリア島のエトナ山周辺が原産といわれていますが、フェニキア人によってシシリーに連れて来られたファラオ・ハウンドの子孫だという説もあります。起伏の多い土地でウサギ、キジ、ヤマウズラの狩りに用いられました。

チワワ
見かけによらずマイペースな超小型犬
飼いやすさ
初心者向き4
健康管理4
社会性・協調性2
状況判断2
訓練好き2
友好的2
かわいいからと甘やかしてはいい子に育たない
無邪気で遊び好きな反面、怖がりで用心深く繊細な面が同居しているデリケートな犬です。猫っぽい面が強く、常にマイペースで、甘えたい時にはベタベタしてきますが、気がすむと淡泊でそっけない態度をとります。嫌がるのに無理やり抱き上げると露骨に迷惑な表情をして、機嫌が悪いと主人にでも噛み付いてくることもあります。そんな性格ですから、独りぼっちの留守番も平気です。むしろ、マイペースでゆっくりくつろげる時間が持てて、喜んでいるくらいです。 その面でも猫っぽい犬です。 一般的にはマイペースな性格ですが、毛質により、少しちがいがあります。スムースではやや気が強く、ロングよりも神経質です。 ロングはスムースよりも穏やかですが、いざというときには強気な面が出ます。どちらも、自分よりもはるかに大きな体の犬にも激しく吠え立てることがあります。

メキシコが原産の世界一小さな犬種
もっとも小さい犬として広く知られている愛玩犬で、体重では平均的セント・バーナードの1/50、体高では平均的アイリッシュ・ウルフハウンドの1/7です。 犬という肉食動物を考えた場合、これは生存を主張するにはあまりにも小きすぎ、どこか不自然な感じがします。そこで考えられるのが、食肉用の犬と関連があるのではないかということです。

チワワの原産地はメキシコと信じられていますが、実際はアメリカ中南部の米国人によって19世紀末に作出され、愛犬団体に登録されたのは1904年でした。 ベースとなったのはメキシコの無毛犬のチャイニーズ・クレステッド・ドッグで、この犬の先祖は先住民族のトノレテック族が食用として飼育していた小型犬のテチチでした。チワワという犬種名は、メキシコのチワワ市によっていますが、これはエキゾチシズム(異国情緒)を強調するためだったとも考えられます。犬とも思えない大きさから一躍世界中に知れわたり、日本では1970年ごろから人気犬種となりました。特にオイルショック後に増えたのは、飼育費と関連があったのかもしれません。1991年度は5971頭でした。 短毛(スムース) と長毛(ロング)の2タイプがあり、現時点ではロングに人気が集まっています。両タイプとも毛色に制限がありません。


世界でも人気の日本を代表する室内犬
飼いやすさ
初心者向き4
健康管理4
社会性・協調性4
状況判断4
訓練好き2
友好的4
物静かで体臭のない完全無欠の室内犬
「けものへんに中」の名前からも、日本の和室文化には珍しくお座敷で飼育されて来た、猫と犬の中間のような特異な存在の犬です。 チンは、昔から公家や将軍など上流階級の人達が独占的にかわいがってきた犬なので、大騒ぎしてはしゃぎ回ったり、吠え立てたり、といったように興奮することはほとんどなく、いつも物静かに落ち着いています。 抜け毛や体臭がなく、咬みついたり悪ふざけをして遊具を傷つけるようなことも一切ない、お行儀のいい手のかからない理想的な室内小型犬です。散歩などもほとんど必要とせず、室内を歩き回っているだけで満足するタイプなので、一緒にいるけれど散歩に連れ出せないというような、お年よりには最適の犬です。 鼻先がつぶれた犬種なので暑さには弱いので、夏の温度管理には注意しましょう

大奥で飼育された日本原産の愛玩犬
日本の愛玩犬として世界中で親しまれています。江戸時代末期に貿易条約締結で来日したドイツのイレンブルグやイギリスのユルギンもこの犬の存在に驚き、何頭も買い求めました。外人の目にもオリジナリティに富んだ犬と映ったようです。イギリスでは1870年代に公認犬種となっており、これは日本の犬としては最初です。

もともとはチベットの小型犬だったといわれ、730年ごろ新羅(韓国)から聖武天皇に献上されたと伝えられています。当時の狆については文献が残っていないので不明ですが、日本で独自なタイプに変化したものと思われます。江戸時代中ごろには江戸城の大奥で飼育され、末期には一般庶民も飼うようになっていました。チンクシャといわれるユニークな顔と優美な体型の狆は、日本人が作りあげた傑作で大いに誇りにしたいところですが、近年は洋犬に人気が片寄り、不振なのは残念です。毛色は白地に黒または赤の斑で、頭部の斑は左右相性がよいとされています。

つ行



て行

ディアハウンド
かつてはシカ狩りのスペシャリスト。スコティッシュ・ディアハウンドとも呼ばれる
飼いやすさ
初心者向き2
健康管理3
社会性・協調性4
状況判断5
訓練好き5
友好的4
スコットランドのハイランド地方に昔からいた犬で、シカ狩りのときの猟犬でした。絶滅の危機に瀕したたこともありましたが、1948年にドッグ・ショーで優勝したことで注目されるようになり、人気が復活しました。

と行

トイ・マンチェスター・テリア
筋肉質でスマートな元気テリア。別名イングリッシュ・トイ・テリア
飼いやすさ
初心者向き3
健康管理3
社会性・協調性3
状況判断3
訓練好き3
友好的3
19世紀半ばにイギリスで、マンチェスター・テリアを小型化して、作り出された犬種です。かつては、ネズミ狩りに使われていた猟犬でした。イングリッシュ・トイ・テリアとも呼ばれています。

整った体型と極短毛が特徴のトイ・テリア
テリアを名前にもつイギリス原産の極短毛の愛玩犬です。体型は、どちらかといえばハウンドに近いでしょう。 マンチェスター・テリアの人気に便乗しようとして作出され、トイ(愛玩)をつけて区別されています。原産国ではイングリッシュ・トイ・テリアと呼ばれていますが、これでは犬種名の由来がはっきりしません。 19世紀前半イギリスでネズミ早殺し競争がパブ(居酒尾)の客寄せとして大流行しました。囲いの中に放した50匹ほどのネズミを、1頭のテリアが何分間で噛み殺せるかを賭けさせたのです。このゲームでスターとなったのがマンチェスター・テリアで人気犬は奪い合いとなりました。 そこで作出されたのがこの犬でしたが、人気的には成功していません。日本でも名前は知られていますが飼育数は少なく、1991年度は46頭の登録があっただけです。毛色は光沢のあるブラック・タンで、タンの位置は決まっています。

ドーベルマン
見ためは狂暴そうでも本当は温厚で賢い犬
飼いやすさ
初心者向き1
健康管理3
社会性・協調性3
状況判断5
訓練好き5
友好的2
賢いので訓練の成果が出やすい
精悍な外見から凶暴なイメージが強いのですが、もともとは温厚で優しく、とても賢い犬です。いつもコミュニケーションのとれる室内でたっぷり愛情をかけて育てれば、従順で穏やかな訓練性能の高い、驚くほど優秀な家庭犬になります。 好奇心旺盛な上、訓練やしつけののみこみも早いので、じっくり教え込めばどんどん覚えていきます。主人が大好きで、その命令にも一生懸命に応えようとしているのです。 ただし、留守がちな家庭で十分な愛情をかけてあげれないと、ストレスから攻撃的な犬になってしまうことが多いので注意が必要です。体臭も抜け毛もほとんどないので、大型犬ですが室内での飼育に向いているといえます。日本では、一般的に断耳による立ち耳ですが、ヨーロッパのいくつかの国では断耳、断尾が禁止されています。

警察犬として活躍したドイツ原産の軍用犬
テレビや映画によく登場することでも知られているドイツ原産の犬で、かつては軍用犬や警察犬として用いられ、近年は番犬や伴侶犬として飼育されている短毛の中型犬です。 ボディーラインが特にシャープで、断耳、断尾が犬を一層引き立てています。 作出したのはドイツ南部に住んでいたルイス・ドーベルマン氏で、彼にちなんで名づけられました。19世紀後半、野犬捕獲員、税金徴収係、夜替、動物の皮剥ぎなどいろいろな職業に従事していたドーベルマン氏が、1880年ごろ攻撃力に富んだ犬の作出を思いたち、ロットワイラーやドイツのピンシャーなどから作出したと伝えられています。 最初は軍隊の倉庫番として使用されていましたが、そのころドイツがフランスとの戦争に備えて軍用犬を養成するようになり、ジャーマン・シェバード犬とともにこの犬も訓練を受け、作業能力が高められました。 1914年から5年間にわたっておこなわれた第1次大戦では、捕虜の監視などで活躍したことから一躍有名となり、大戦後は各国から軍用犬として採用されメジャーな犬種となりました。

日本には1920年代に輸入され、30年代には軍用犬としての指定を受け、広く飼育されました。戦後は警察犬、番犬として活躍するかたわらショードッグとしても歓迎されていましたが、近年になって飼育者の減少が急です。 この原因としては、犬種の多様化や動物愛護の高まりによる断耳、断尾の問題もありますが、世界的な攻撃タイプの犬にたいする拒絶反応をあげることができると思います。特に米英ではその傾向が強く、ガードドッグとして派遣している会社からキャンセルがつづいており、ドーベルマンの飼育者をとまどわせています。 毛色はブラック・タン、レッド、イザベラ、ブルーなどです。

ドゴ・アルヘンティーノ
南栄育ちの真っ白なマスティフ
飼いやすさ
初心者向き1
健康管理3
社会性・協調性2
状況判断3
訓練好き2
友好的1
昔、スペイン人か南米に持ち込んだ気性の荒い闘犬が祖先です。1920年代以降、作出者マルティネス博士が綿密な繁殖を行い、1964年に国内で公認されます。1973年にはアルゼンチン原産として最初のFCI公認犬種となりました。

ドコ・カナリオ
カナリア諸島で育った元闘犬
飼いやすさ
初心者向き1
健康管理4
社会性・協調性3
状況判断3
訓練好き3
友好的2
イギリスのマスティフと、今は絶滅してしまったモロシアン・タイプの犬種を交配したものという説があります。1800年代に闘犬としてカナリア諸島で発展し、闘犬が禁止されてからは絶滅しかけましたが、生き残ることができました。

ドコ・マヨルカン
英語名ではマヨルカ・マスティフ。別名カ・デ・ブーとも呼ばれる人気犬
飼いやすさ
初心者向き1.5
健康管理1
社会性・協調性5
状況判断3
訓練好き3
友好的1
この犬種の起源は、モロシアン・タイプ(古代ローマ時代の闘犬)で、1230年には、バレアレス諸島にやって来たと考えられています。その後、闘犬や農場の番犬として活躍し、1964年にFCIに公認されました。別名「カ・デ・ブー」です。

土佐犬
日本より海外で人気の闘犬
飼いやすさ
初心者向き1
健康管理4
社会性・協調性3
状況判断2
訓練好き2
友好的1
闘犬に利用するため、四国犬をもとに、マスティフ、フルドッグ、ブル・テリア、グレート・デーンなどと交配させて、19世紀前半に作り出されたといわれています。ジャパニース・マスティフという別名を持ちます。

日本犬らしくない闘犬専門の巨大犬
洋犬の血液を主流として、闘犬専用に明治初期に日本で作出された短毛の大型犬です。 闘犬を推奨していた土佐藩の影響で、高知県人がマスティフ、ブルドッグ、グレート・デーンなどと土着の土佐闘犬によって作出したと伝えられています。 しかし日本犬の面影はほとんど感じられないほど洋風な犬で、国外ではジャパニーズ・マスティフが通り名となっています。明治時代には秋田の闘犬としばしばファイティングをし、勇名をはせました。土佐犬の功績といえるでしょう。現在は都道府県の半分が闘犬を禁じており、また動物愛護運動の高まりもあって飼育頭数は減少ぎみです。今後はショードッグの世界をめざすべきでしょう。 それにしてもイギリスが、自国の犬の血をひく土佐犬の飼育を制限(1991年) したことはあまりにも勝手すぎることで、日本人からすれば許せない暴挙だと思います。相撲と同じ化粧回しはこの犬独特のもので、観光資源としても貴重です。毛色はレッドです。

トランシルバニアン・ハウンド
ハンガリーで現役で活躍する猟犬。別名エルディー・コポー
飼いやすさ
初心者向き1
健康管理4
社会性・協調性5
状況判断5
訓練好き4
友好的3
9世紀の頃、マジャール人が、ハンガリーやルーマニアの土着犬とポーランドの猟犬を交配して誕生させたと考えられています。2タイプがあり、足の短いタイプはキツネやウサギ、足の長いタイプは、イノシシやシカ、オオヤマネコなどの狩りに用いられました。

ドレーファー
地雷探知犬としても活躍するスウェーデンの猟犬。別名スウェーディッシュ・ダックスブラッケ
飼いやすさ
初心者向き2
健康管理3
社会性・協調性4
状況判断4
訓練好き4
友好的3
スウェーデンの犬として公認されていますが、ドイツ原産のヴェストフェーリッシュ・ダックスブラッケと同種です。犬の姿が見えなくなってしまうような林の中でも、大きな吠え声で、追跡した獲物の居場所を人に知らせてくれます。
ドッグフード
海田総合公園
しいちゃんの森
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