犬のしつけの意味や押さえておきたいポイント

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犬と人間が共存するために必要なマナー

今や人口の5分の1が犬を飼っています。そして、言うまでもないことですが、飼い主は犬好きです。でも、この犬好きというところに、実は落とし穴があるのです。

例えば、人の体に良いからと、アルカリ水をあげる人がいます。でも、犬は肉食なので酸性体質ですから、アルカリ水をあげるのは実は問題で、頻尿になってしまいます。飼い主さんは犬のことを思って行っているのですが、周囲から見るとちょっとズレがあるんですね。この種のことが、マナー違反の元凶になっていることが多々あるのです。

犬を飼っている方は、飼っていない人と共生しなければいけないのに、愛犬を擬人化してしまうことで、犬の飼い主同志がまだ共生できなくなっているのです。周囲への心配りやマナーに配慮すれば、もっと犬を連れて外で楽しむことができるのではないかと思います。でも、犬は基本的に、人間界のマナーに興味がありません。そこで大事になってくるのが飼い主へのマナーの訴求です。

最近、人間の歯周痛が増えたのは犬とキスする人が増えたからだともいわれています。人間がもっていない菌を犬はたくさんもっています。犬は家族同様だし、大事な存在ですが、人と犬とは違うということをキチンと理解しておかなければいけません。 犬を擬人化するのではなく、一定の距離感をもって付き合うことが大切なのです。そのためにはまず、犬の本質を知ることです。

例えば、チャイムに吠える、散歩で引っ張る、掃除機を噛む、人を甘噛みする、留守番ができない、落ち着きがない、トイレができない、ほかの犬や人を怖がるなど、さまざま問題を抱えた犬がいます。

例えばチャイムに吠えるという問題を抱えている方の犬との接し方を見ると、逆説的に言うなら、よくこれだけチャイムが鳴ると吠えるように訓練したなと思うことがあります。 まず、チャイムが鳴るというきっかけがある。そこで吠えると名前を呼んで声掛けをする。

「ダメだよ」と叱っているのですが、犬にとっては嘗められているように感じているのです。 加えて、吠えることで来訪者が帰ります。犬にしてみれば、「自分が追い払った」ということになり、犬にとって勝ちゲームになってしまうのです。そして、飼い主は犬の名前を呼んで、「次からは吠えないのよ」と触る。 そうすると犬は触られることがうれしいので、また次回同じ状況になると吠えるわけです。

飼い主は正そうとしているのですが、犬は嘗められていると思っているんです。これは、犬の本質を理解していないからなのです。ですから、犬の本質をきちんと理解すれば、しつけも含め、あらゆるケアができるわけです。犬を飼う場合、その犬種の専門書を見て、いろいろと飼い方を知ったり学ぶ方も多いと思います。

けれど、犬種が同じだから、同じ方法でしつけをすれば大丈夫ということではありません。犬にも個性があり、それぞれの個性をちゃんと見ないといけないのです。

また吠えやすい犬、神経質な犬の飼い主の多くは神経質である傾向が強いんです。なぜなら、犬は飼い主の気持ちや行動に対して敏感に反応し、その結果として飼い主に似てくるのです。 だからこそ、犬との共有の時間、空気、距離感をほどよく保つことが非常に重要なのです。
ドッグフード

しつけの意味を理解しよう

犬はしつけされることをどう思っているのか
日本の社会は、犬にとってまことに閉鎖的な社会です。乗り物やホテルなど多くの人が集まるようなところでは、ほとんど犬が締め出されています。最近はリゾートのホテルやペンションなどで犬を受け入れるところも目につくようになりましたが、絶対数からいえば、まだまだです。

その理由は、犬を飼う側にも責任があります。それは、しつけが不十分だからです。日本人は公共的な場所でのふるまいができていないといわれますが、それが犬にも及んでおり、多くの場所から締め出される理由になっています。

そのためにもまず、家庭でのしつけをしっかりする必要があります。それがまた、犬を飼う人の社会的責任で、これが徹底されたとき、閉鎖的な社会から犬にとって住みよい社会になるはずです。現状では公共的な場所のみならず、近隣からも苦情を受ける人が多いのは、きわめて残念です。

犬はしつけされることをどう思っているのか
イヤイヤしつけられて犬がかわいそう、うちはのびのび自由にさせたい、そんなことを思ったことはありませんか。

でも、よく考えてみてください。犬は人間の言葉をよく聞き分け、感情も表現も豊かですが、その行動原理は人間とは異なります。

人間社会の中で、自分で周囲の状況を判断し、それに合わせて行動するのはよほど訓練された犬でなければ不可能です。犬が人間社会に溶け込んでストレスなく暮らすためには、人間か指示を出し、犬に状況に合った行動をとらせるという「しつけ」が、どうしても必要なのです。

犬の祖先であるオオカミは、群れで暮らしていました。群れには強いリーダーがいて、規律があり、それに従って生きてきたのです。それを受け継ぐ犬も社会性のある動物なので、人に従うことは決していやなものではないのです。

何も教えられずに叱られてばかりの犬より、きちんと正しいことを教えられ、飼い主にほめられて過ごす犬のほうがのびのびと暮らせます。飼い主が犬にとって信頼できるリーダーとなり、その指示に従い、守られて暮らすことが、犬にとっても幸せなのです。

謎の行動の多くは、関心を引くため
何度教えても覚えてくれないし、うちの犬はダメだと思うのは人間の勝手な言い分。原因はしつけ方に問題があるか、もしくは犬がシグナルを送っているのかもしれません。

犬はやってはいけないとわかっていることをわざと行うことがあります。飼い主の目の前で吠えたり、家具を噛んだりするのは、だいたいの場合、飼い主の関心を引くため。

逆に、飼い主がいないときに限って、やってはいけないことを行う場合は、飼い主から離れた強い不安を取り除こうとする「分離不安」の可能性があります。これらは嫌がらせやあてつけではなく、飼い主に対する依存の表れです。再度きちんと関係を築く必要かあります。

愛犬の性格を理解しよう!
犬の性格は、先天的要素と後天的要素で決まる!
犬の性格は、生まれついて持っている性質である先天的要素と、発育の段階で形成されていく後天的要素、このふたつによって成り立ちます。

先天的要素とは、おもに遺伝子に左右される性格の特性。オスは活発でメスは穏やかなどという性別による違いや、選択育種によって強調されてきた犬種ことの特性、そして犬の体のサイズによっても、大型犬、中型犬、小型犬でそれぞれの特徴が見られるようです。

一方、後天的要素は、犬の育った環境に左右されることが多く、どれくらいの期間、親犬やきょうだい犬と過ごしたか、社会化期にどれだけの経験をしてきたかによって大きく変わってきます。また、飼い主の態度、つまり飼い主とどのような関係を築いているかによっても、大きな違いが出てくるのです。子犬のころの育成環境や親犬を見せてもらうとより性格を理解しやすいでしょう。

犬のやる気を引き出すツボ
基本はほめて楽しくしつけ
犬は飼い主さんにほめられることが、とてもうれしいもの。「ごほうび」というとおやつだけを想像しがちですが、ほめるだけでも十分にごほうびになるのです。

おやつは、今までチャレンジしたことのないコマンドを覚えさせたいときに「特別なごほうび」としてあげるなど、ごほうびをじょうずに使うことで、より楽しく学習できます。しつけもゲームのひとつとして楽しみながら、そしてたくさんほめる機会を作り、犬のよろこびを引き出しましょう。

ごほうびはいつまであげればいいの?
コマンドと行動を完全に結びつけるまではごほうびをあげましょう。 指示したコマンドどおりの行動をしたら必ずほめ言葉をかけ、それプラス特別なごほうびをあげます。また、できるようになってからは、特別なごほうびは徐々に減らし、ほめ言葉によるごほうびのみに切り替えていきましょう。

大切なのは、叱ることより犬に失敗させないこと
失敗やいけないことをしてしまったときは、犬を叱るのではなく、どうしたらいいのかという指示を出してあげることが大切です。ただ「ダメ」といったところで、犬は何をどうしたらよいかわかりません。それよりも「下りて」など明確な指示を出し、きちんと下りたらほめてあげるようにしましょう。

排便・排尿のしつけ
最初のしつけは排便を一定の場所でさせることです。トイレの場所として室内では、子犬が常時いる部屋の片隅が便利ですが、できればベランダ、廊下、風呂場などが適当で、屋外では庭の隅などがいいでしょう。トイレ用の箱に新聞紙を敷き、そこで排便させるようにします。

犬がソワソワしだしたら、待てと声をかけて抱きかかえるなり、リードを引いてトイレに誘導し、オシッコといって排便や排尿をうながします。覚えるまでこれをつづけます。終わったらほめてやることを忘れないでください。

また、すぐ片づけることも忘れないで。子犬がきた当初は、よく注意して排便や排尿の回数やおおよその時間を覚え、素早く対応するのがコツです。

もし、トイレ以外の場所でしたときは、即時にイケナイと叱りながらお尻を平手打ちしてください。厳しくしつけ、上手にできたときは大いにほめる、この繰り返しで子犬は言葉に対して反応するようになるのです。これはいろいろなしつけにも共通します。

「オスワリ」と「マテ」
オスワリやマテのしつけは、生後3か月ぐらいが適当でしょう。オスワリは犬と向かい合い、右手に餌かボールを持って犬の頭上に示しながらオスワリの声をかけ、左手で犬の腰を軽く下に押します。上手にいったらほめ言葉をかけてやります。ほめ言葉はヨシヨシでもオリコウでもどちらかひとつに決めておいてください。

マテもしつけの基本のひとつです。服従する立場にあることを犬に覚えさせるもっとも効果的なもので、これを覚えることにより、本格的な訓練の第一歩になるからです。

座っている犬と向かい合い、犬の顔から20-30cm離して手のひらをみせ、マテを命じます。専門的には指符と声符を同時におこなう命令であり、犬は視覚と聴覚でマテを覚えるようになります。これを覚えることにより犬は絶えず飼い主の手の動きや行動に注意するようになり、成犬になったとき大変役立ちます。

最初は上手にいかないと思いますが、10分ぐらいずつ日に3回程度、できるまで毎日つづけます。この場合注意しなければならないのは、最初はマテの時間を5秒ほどとし、いつまでも待たせておかないことです。成功したらほめ、徐々に時間を長くしましょう。 おやつや食事のオアズケにも応用でき、ヨシで食べさせるようにします。

おすわり
①おやつを用意して犬の興味を引く
手の中にあるおやつを見せて飼い主に意識を集中させます。おやつは、ほんのひとかけらあれば十分です。

②おやつを額の上まで持っていく
おやつを持った手を、犬の顔の前から少しずつ額の上の方に持っていきます。そうすると犬は必然的に上を向きます

③おしりが地面につく瞬間にコマンドを出す
おやつにつられ頭が反ると必然的に腰か下がってきます。おしりが地面につく瞬間にオスワリと声をかけましょう。

散歩にそなえて
愛玩犬を除く小型犬以上の犬は、散歩に連れ出すようになりますので、頚輪やリードを装着させる練習をしなければなりません。最初のワクチンの注射が終わったら頚輪に慣らさせ、つぎに頚輪にリードをつけます。リードは長すぎないようにし、庭、小路、大通りというように散歩の範囲を広げてゆきます。 いずれにしても、叱ることも愛情であるという信念で、厳しい態度も必要であることを忘れないように。

3つのターニングポイント

犬は生後1年でほぼ成犬の体になります。急激な成長を支えるため、この時期はバランスのよい十分な栄養が必要です。

また、まっさらな状態の子犬は、最初の1年で犬としての行動や性格を形成します。その成長過程は犬が辿ってきた進化の過程を凝縮させたようなもの。はじめは自己中心だった行動も、いずれ仲間と協力して生きることを身につけていくのです。

とくに生後4か月までの「社会化期」の経験は、今後の行動の基盤を作ります。野生なら、外界での危険や犬社会のルールなどを学ぶのです。現代の飼い犬の場合、精神的に安定した人なつこい犬に育てるには、この時期に人と接触することが大切になります。ここで適切に社会化されないと憶病になったり、将来的に問題が起こる司能性もあります。

思春期、恋の季節には行動に変化が
メスが初めての発情期を迎えるのは小型犬は生後7~10か月、中・大型犬は8~12か月。このころが犬にとっての「思春期」といえます。メスの外陰部が腫れ、出血が始まったら発情のサイン。

出血は2~3週間続き、落ち着きをなくしてしきりに排尿して歩きます。一方、オスが性的に成熟するのは生後11か月くらいから。特定の発情期はなく、メスの尿に含まれるフェロモンのにおいに誘われて求愛します。ただし、交尾の決定権を握っているのはメスです。

発情や出産により行動が大きく変わるのもメスで、出産後は母性が目覚め、面倒見がよくなります。しかし、子犬以外に対しては攻撃的になることも。これは子を守る母親として当然の行動。飼い主は温かく見守ってあげましょう。

老化により肉体だけでなく、行動も性格も変わります
生き物である以上、老いは避けられないこと。それは犬も人間も同じです。年をとるとあらゆる身体機能が衰え、それに伴い行動も大きく変化します。

1日の大半を寝て過ごすようになり、食事量も減少。トイレの失敗や、家の中の小さな段差につまづいてケガをすることも少なくありません。さらに視覚や聴覚などの低下により不安や恐怖を感じるようになり、夜中に鳴き続けたり、飼い主と離れるのを極度にいやがる犬もいるようです。

また、一般に歳をとると若いころの性格が強調されるといわれます。このように老犬は犬にさまざまな変化をもたらしますが、飼い主に対する愛情は不変。 飼い主も変わらぬ愛情を注ぎつつ、老犬が快適に過ごせるよう、心身のケアをすることが大切です。


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