全犬種の飼いやすさの評価と特徴を解説│か行

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か行

カーリーコーテッド・レトリーバー
全身カーリーヘアーのレトリーバー
飼いやすさ
初心者向き2
健康管理3
社会性・協調性4
状況判断5
訓練好き5
友好的4
アイリッシュ・ウォーター・スパニエルやラブラドール・レトリーバーなどの血を受け継いでいると考えられています。カモなどの狩猟のときに、水中から獲物を回収してくる仕事をして、活躍していました。

甲斐犬
甲斐の山々を駆け回っていた野生犬
飼いやすさ
初心者向き3
健康管理5
社会性・協調性2
状況判断3
訓練好き2
友好的2
昔、甲斐国(現在の山梨県)の山岳地帯で、シカやイノシシ、ウサギなどの猟犬に使われていました。1934年、中型日本犬として天然記念物に指定された最初の犬になりました。

虎毛が独特の精悍で野武士的風格をもつ猟犬
中型の日本犬で、虎毛が条件となっています。短毛で立ち耳、巻き尾ですが差し尾の犬もいます。南アルプスで昔からイノシシやカモシカ狩りに使用されてきた,古風な感じの精悍な犬です。 大正13年甲府市で獣医を開業していた小林によって発見され、同県最西端に位置する芦安村を中心に飼育されていることが判明、保存に乗り出した結果、昭和9年天然記念物に指定されました。芦安村は標高718~1328mの段丘に8集落があり、両側は急斜面の山々が連なっています。甲斐犬がオリジナリティーに富むのは、こういう環境によるものと思われます。かつては、山犬とオオカミ、あるいはキツネとの交雑と考えられていたようで、地元民からは地犬、山犬などと呼ばれ、銃よりも大事な武器とされていたそうです。 毛色は黒虎、赤虎、虎で、幼犬のうちは一色でも、成長するにしたがい虎毛となります。

カオ・デ・カストロ・ラボレイロ
ポルトガルが誇る勇敢な犬
飼いやすさ
初心者向き1
健康管理3
社会性・協調性3
状況判断4
訓練好き3
友好的5
イベリア半島では、最も古い犬種の1つとされています。カストロ・ラポレイロの名は、ポルトガル北部の山岳地帯にある村の名前に由来があります。ポルトガル人が誇る犬です。英語名ではカストロ・ラボレイロ・ドッグと呼ばれています。

カオ・フィラ・デ・サン・ミヘル
アゾレス諸島で育まれた牛追い犬
飼いやすさ
初心者向き1
健康管理4
社会性・協調性3
状況判断4
訓練好き4
友好的4
ポルトガルの沖合いにあるアゾレス諸島が原産で、長い間、隔離されていました。しかし、そのルーツは探検家や移住者などによって、島に持ち込まれました。1800年代には、すでにアゾレス諸島に存在していたようです。

カタロニアン・シープドッグ
カタロニア地方の頼れる牧羊犬。スペインではペロウ・テ・パストール・カタラン
飼いやすさ
初心者向き3
健康管理4
社会性・協調性4
状況判断4
訓練好き4
友好的4
スペイン北部のバルセロナからピレネー山脈までの広い地域のカタロニア地方に古くから存在していた犬種です。スペインでは、ぺロウ・デ・パストール・カタランと呼ばれています。この地方に存在していた牧羊犬の子孫と考えられています。

カナーン・ドッグ
原産国イスラエルでは大人気
飼いやすさ
初心者向き1
健康管理4
社会性・協調性2
状況判断3
訓練好き2
友好的2
祖先は、昔からイスラエルに土着していたパーリア犬という野生犬です。その犬を番犬として飼いならしたものから作り出された犬種です。イスラエルではよく知られた人気犬種です。1930年から計画的な繁殖が始まりました。色も豊富です。

カナリアン・ハウンド
スペインカナリー諸島のハウンド別名ポテンコカナリオ
飼いやすさ
初心者向き1
健康管理3
社会性・協調性3
状況判断4
訓練好き3
友好的3
カナリア諸島には、古い時代にフェニキア人やギリシャ人、カルタゴ人、エジプト人らによって持ち込まれたものだと考えられています。もともとはエジプトが起源で、ファラオ・ハウンドなどと共通の祖先だと思われます。

カルスト・シェパード・ドッグ
頑丈でたくましい牧羊犬
飼いやすさ
初心者向き1
健康管理4
社会性・協調性3
状況判断4
訓練好き3
友好的2
古い犬種で、既に1689年の記録に、この犬種と思われる犬の記述があります。かつては、一回り大きなサルプラニナッツという犬種と同一種とされていたこともありました。頑丈で悪天候や粗食に強い牧羊犬。

カレリアン・ベア・ドッグ
クマ狩りが得意な勇敢な犬
飼いやすさ
初心者向き1
健康管理4
社会性・協調性4
状況判断4
訓練好き3
友好的4
「カレリアン」とはフィンランドとロシアの国境付近のカレリア地方のことで、そこで主にクマ狩りに活躍していた犬種です。日本の軽井沢では、クマの被害に困り、この犬を呼び寄せたほどです。

川上犬
長野県川上村で育まれた古代犬
飼いやすさ
初心者向き2
健康管理4
社会性・協調性3
状況判断4
訓練好き3
友好的2
標高1000mを越える長野県南佐久郡川上村で、長い間周囲から隔離されて育まれた川上犬は、その起源が柴犬と同じとされていますが、一説には今では絶滅してしまったといわれるニホンオオカミを猟師が飼い慣らしたものともいわれています。

き行

キースホンド
オランダで大人気のスピッツ
飼いやすさ
初心者向き2
健康管理3
社会性・協調性3
状況判断4
訓練好き4
友好的4
18世紀に、オランダの愛国党の党首キース・デ・ギーセラエルがこの犬を愛犬としており、後に党のシンボルにもなります。 その党首にちなんで、今の犬種名になったといわれています。 オランタでは警察犬や害獣駆除犬として活躍しています

ウルフグレーの長毛が美しいはしけの番犬
オランダのスピッツ・タイプの犬で、以前はダッチ・バージ・ドッグ(オランダのはしけ用の犬)と呼ばれていました。運河が多いこの国では、はしけの番犬として使用されることが多かったからです。 もともとはドイツのウルフ・スピッツだったようで、ヨーロッバ大陸ではキースホンドとウルフ・スピッツを区別していません。 18世紀オランダで、紛争があったとき、ウィリアム3世を支持した「オレンジスト」はパグ犬を党のシンボルとし、一方の愛国党の「パトリオット」はキースホンドをマークにして対抗したといわれ、1926年犬種名を改称するにあたり、この故事からキースホンドと名づけられました 立ち耳、巻き足の中型犬で、顔の眼鏡模様が特徴となっています。顔面をのぞいて長毛におおわれ、毛色はウルフ・グレーの濃淡が基調になっていなければなりません。

紀州犬
日本の風土に適応した白い猟犬
飼いやすさ
初心者向き3
健康管理4
社会性・協調性3
状況判断3
訓練好き2
友好的2
日本に古来からいる犬の子孫で、主に和歌山県や三重県の山岳地で飼われていました。もともと、イノシシやシカ、ウサギの狩りに活躍していた獣猟犬です。1934年に天然記念物に指定され、現在では家庭犬として親しまれています

大きな頭と豊かな顔が特徴の獣猟犬
紀伊半島の山岳部を中心に古くから獣猟犬として使用されてきた中型の日本犬です。短毛で立ち耳。巻尾ですが、鎌状に湾曲した差し尾の犬もみられます。他犬種と接触する機会が少なかったため、独自性を保つことができ、同タイプの日本犬にくらべ頭部がやや大きく、頬が豊かで骨量十分の犬となりました。イノシシ狩りをもっとも得意としています。 毛色は白、赤、胡麻、虎などですが、近年が白が圧倒的に多いのが特徴です。1950年ごろから日本スピッツ、マルチーズと白い犬に人気が集中したのを反映したとも考えられます。警戒心に富んだ猟欲の強い犬で、大型獣猟には欠かせません。

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
イギリスでも絶大な人気を誇る社交家
飼いやすさ
初心者向き5
健康管理2
社会性・協調性4
状況判断3
訓練好き3
友好的4
天真爛漫で心優しい理想的な家庭犬
優雅で気品あふれる容姿な上に、人が大好きで天真爛漫で、誰にでも警戒せずに愛想をふりまける、根っからの社交家です。原産国であるイギリスでも、この犬種は特別に愛されているのも、十分にうなづけます。 温厚で優しい性格なので、遊び方もいたって穏やかで、老人や幼児に対しても思いやりをもって接することのできる賢さが魅力です。 飼い主をとことん信じて愛そうとするけなげさもそなえている、理想の家庭犬だといえます。 室内飼育が基本ですが、その結果、運動不足から肥満になる傾向があります。毎日の運動は、なるべく多くの時間をさいて、運動不足を解消しましょう。被毛には、ブラック&タン、ブレンハイム、トライカラー、ルビーの4種類があります。どれも柔らかくてなめらかな被毛で、毎日ブラッシングするとうっとりするほど美しい光沢を放ちます。

スパニエルの行動性を継いだ騎馬武士
17世紀に愛玩犬として完成されたキング・チャールズ・スパニエルが、その後さらに小型化されカーペット・ドッグと呼ばれるようになった反省から、イギリスで屋外で飼育できる愛玩スパニエルとして作出され、1828年キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルと命名されました。 キャバリアとは、騎馬武士を意味し、騎士のような逞しさが要求されたものでしょう。 愛玩犬であっても誇り高い犬であれと願った当時の人びとの心情がしのばれる名前です。

キング・チャールズ・スパニエルにくらべて大きく、口吻も長く、スパニエルらしい行動性に富んでいます。日本には他の愛玩犬よりおくれて輸入されましたが人気化したのは早く、1991年度は3067頭の登録がありました。断尾する場合は、2/3を残す決まりになっています。毛色はブラック・タン、ルピー(濃い栗赤色)、ブレンハイム(白茶)、トライ・カラーに限られます。

キング・チャールズ・スパニエル
イギリス王が国民より大切にした犬
飼いやすさ
初心者向き4
健康管理3
社会性・協調性3
状況判断5
訓練好き5
友好的3
17世紀のイギリス王チャールズ2世が、この犬を国民より大切に扱ったことで、この犬種名がつきました。チャールズ2世は毎日、この犬を連れて散歩していたそうです。

愛育した国王名を戴いた愛嬌ある犬種
鳥猟犬のスパニエルの可憐なタイプを17世紀ごろ小型化し、愛玩犬にしたものです。当時のイギリスの国王チャールズ1世はこの犬から通行税を取ることを禁じ、次のチャールズ2世もこの犬を溺愛して国政をかえりみなかったと伝えられています。 それというのも、当時は闘犬や大型獣猟犬が目立った時代で、手ごろな愛玩犬がなかったため稀少価格が生じ、ついには愛育した国王の名前が犬種名になりました。欧米の犬には珍しく口吻がつまっており、やや目が飛び出て、そんなことから狆の影響もとりざたされますが、パグの影響と考えたほうが自然でしょう。カーペット・ドッグとしてもっぱら室内だけで飼われてきました。 日本では飼育者も少なく1991年度は56頭が登録されただけです。毛色による交配を考えなければならない犬で、ルビー(マホガニー色)、プランハイム(白地に栗色の斑)、プリンス・チャールズ(白地に黒斑)、ブラック・タンがあります。

く行

クーバース
もとはオオカミやキツネ狩りに活躍した勇敢な犬
飼いやすさ
初心者向き1
健康管理3
社会性・協調性4
状況判断5
訓練好き5
友好的5
非常に歴史が古く、13世紀ごろから知られていたようです。 遊牧民と共にハンガリーへ移住。1956年にはハンガリーの暴動によって多くが射殺され、絶滅の危機に瀕しましたが、愛好家たちの努力によって生き残ることができました

クライナー・ミュンスターレンダー
ドイツ最小の鳥猟犬
飼いやすさ
初心者向き3
健康管理3
社会性・協調性3
状況判断5
訓練好き5
友好的3
中世に存在した鳥猟犬に近い犬種です。一時、絶滅したものと思われていましたが、再発見されて、一般家庭でも広く飼われるようになりました。犬種名は、ドイツのミュンスターで誕生したことが由来しています。

グラン・ガスコン・サントンジョワ
貴族に愛された猟犬
飼いやすさ
初心者向き2
健康管理3
社会性・協調性4
状況判断4
訓練好き4
友好的3
19世紀中頃、すでに頭数が減少していたグラン・ガスコン・サントンジョワを復活させるために、グラン・ブルー・ド・ガスコーニュにアリエージョワやサントンジョワを交配しました。その中で、小型の個体から誕生したのがプティ・ガスコン・サントンジョワです。

グラン・グリフォン・ヴァンデーン
活躍の場を失った猟犬
飼いやすさ
初心者向き2
健康管理2
社会性・協調性3
状況判断3
訓練好き3
友好的3
この犬種のルーツは15世紀にまでさかのぼります。当時、フランス国王の書記(gref-fier)がグリフォンの語源になっています。かつてはシャン・ブランク・ドュ・ロイまたはキングス・ホワイト・ハウンドと呼ばれました。

グラン・バセー・グリフォン・バンデーン
愛らしい姿が人気のフランスの猟犬
飼いやすさ
初心者向き3
健康管理3
社会性・協調性4
状況判断3
訓練好き3
友好的4
名前にグリフォン・パンデーンと付く犬種は4種います。その中で、パセー・タイプには、小さな体のプチと大きな体のグランがあります。グラン・パセー・グリフォン・バンデーンは野ウサギ狩りに力を発揮していました。

クランバー・スパニエル
イギリス王室でも愛されたガンドック
飼いやすさ
初心者向き2
健康管理3
社会性・協調性4
状況判断3
訓練好き3
友好的1
バセット・ハウンドやブラッドハウンドの血が入っているようですが、詳細は不明です。本来は、ハンターが撃った獲物を探して回収するガン・ドッグです。イギリスのエドワード7世やジョージ5世が愛好家として有名でした。

グリーンランド・ドッグ
厳しい環境を生き抜いてきたエスキモー犬
飼いやすさ
初心者向き1
健康管理4
社会性・協調性5
状況判断4
訓練好き3
友好的5
世界でも最も古い犬種のひとつで、古代から狩りや犬ぞりに使われて、エスキモーの人々の生活に密着してきました。苛酷な環境の中で現代まで生きのびてきたグリーンランド・ドッグは、粗食にも耐え、耐久力と忍耐力に優れた犬種です。

グリフォン・ニヴェルネ
粗毛の古代犬
飼いやすさ
初心者向き2
健康管理2
社会性・協調性3
状況判断3
訓練好き2
友好的2
フランス国内の犬種としては、最も古いもののひとつです。その祖先は、1200年代のパリの南、中央フランスのサントル・ニヴェルネ地区で誕生しました。その当時はシャン・グリス・デ・セントルイスと呼ばれました。

グリフォン・ブルード・ガスコーニュ
粗毛のガスコーニュ・ハウンド
飼いやすさ
初心者向き3
健康管理3
社会性・協調性4
状況判断4
訓練好き3
友好的4
1700年代のピレネー地方で、スモール・ガスコーニュ・ハウンドとフレンチ・ラフヘアード・ポインティング・グリフォンとの交配によって誕生しました。一時、その姿はほとんど見られなくなりましたが、愛犬家の努力によって細々とですが、現在まで生き残っています

グレート・ガスコーニュ・ハウンド
フランスで最も古い歴史を持つ猟犬。別にグラン・ブルー・ド・ガスコーニュ
飼いやすさ
初心者向き1
健康管理3
社会性・協調性3
状況判断3
訓練好き3
友好的3
優秀な嗅覚を利用して、かつてはオオカミやイノシシを探し出させていました。今でも野ウサギ、キツネ、シカなどの探索に活躍しています。フランスのハウンドの中では、いちばん古い歴史を持つ犬種といわれています。

グレート・ジャパニーズ・ドッグ
アメリカで育まれた新しい秋田犬、別名アメリカン・アキタ
飼いやすさ
初心者向き2
健康管理3
社会性・協調性3
状況判断3
訓練好き3
友好的2
終戦後、米軍関係者によってアメリカへ持ち帰られた1950年代の秋田犬がルーツなので、アメリカン・アキタという別名もあります。アメリカで日本のものとは別の血統を歩み、誕生した犬種です。2000年に独立犬種として公認されました。

グレート・スイス・マウンテン・ドッグ
鮮やかなトライカラーが特徴の大型マウンテンドッグ
飼いやすさ
初心者向き2
健康管理4
社会性・協調性4
状況判断5
訓練好き5
友好的2
既に絶滅した犬種と思われていましたが、1908年に再発見されました。1939年にスイスグローサー・シュバイツァー・ゼネンフントの名で、FCI (国際畜犬連盟)でも独立犬種として扱われるようになりました。

グレート・デーン
圧倒的な存在感が魅力の超大型犬
飼いやすさ
初心者向き2
健康管理4
社会性・協調性4
状況判断4
訓練好き5
友好的5
圧倒的な存在感が魅力の超大型犬
犬のイメージを越えたとにかく巨大な犬ですから、大きなスペースのある家でないと飼育が不可能です。普段は、存在を忘れてしまうほど物静かで、1か所に何時間でもじっと座っていられるような、忍耐強さがあります。的確に状況判断をして沈着冷静に行動する聡明さがあり、温厚で攻撃的な所も一切無いので、室内犬としての適正は優れています。 巨漢のわりに甘えん坊で、デリケートな神経の持ち主で、いつも主人のそばにいて、主人の動きを見守っていたいと願っている従順なタイプの犬なので、屋外生活ではストレスを溜め込んでしまいます。 この犬を飼いたいなら、まず一緒にくつろげる大きなお屋敷を建ててから、ということです。被毛のカラーにはブルー、ブラック、フォーン、ブリンドル、ハルクインがあります。

巨大だが優美さを備えた男性的な犬
日本でも古くから雄大な体型の犬として知られています。 チベタン・マスティフの系統の犬といわれ、16世紀ごろからドイツやデンマークの一部でイノシシ狩りの犬として使用されてきましたが、のちに護身犬、番犬として王侯貴族など身分の高い人が好んで飼うようになり、いまでもドイツでは特別扱いにされています。 グレート・デーンとは巨大なデンマーク産の犬と『広辞苑』にも載っていますが、デンマーク原産は間違いです。 ドイツでは、ボア・ハウンド(イノシシ犬) とか地名による呼び名がいろいろとあり、統一された犬種名がなかったことから、その隙をフランスに突かれました。歴史的にドイツと敵対関係にあった当時のフランスは、デンマークでの呼び名を採用し、グラン・ダノワ(デンマークの大犬)で押し通し、イギリスもこれに同調、グレート・デーンという名前を広めました。最近になってドイツ側の要請を受け入れ、フランスはドイツ原産と認めるようになりましたが、英語圏では依然としてグレート・デーンで通っています。 断耳をするためでしょうか、一時のような人気はみられず、ここ数年の年間登録数は500頭前後です。 断耳が必要で毛色はフォーン、プリンドル、ブラック、ハーレクイン、ブルーなどです。

グレート・ピレニーズ(ピレニアン・マウンテン・ドッグ)
勇猛果敢に家族を守る大型犬の中の大型犬
飼いやすさ
初心者向き2
健康管理4
社会性・協調性5
状況判断5
訓練好き4
友好的5
温厚な性格で存在感は抜群
大きな体は圧倒的な存在感をかもし出していますが、その印象通りに、どんな時でも沈着冷静で自信に満ちあふれた優雅な身のこなしがとても魅力的です。 まさに大型犬の醍醐味のすべてを持ち合わせた犬で、飼い主の方も、なんだかゆったりとした優越感に浸れる気がします。 そのうえ、冷静に状況判断しようとする聡明さや、いざとなったら家族のために勇猛果敢に振る舞う献身的な行動力も兼ね備えているので、かつてフランスの王侯貴族が競って、この犬を飼育した気持ちも十分に理解できます。 密生した柔らかな下毛を、長い剛毛の上毛が語っているので、防寒対策は万全です。しかしその分、暑さが苦手なので十分な注意が必要です。 日本での一般的なイメージでは、純白の被毛ですが、顔や耳に茶色や黒が混ざるものもいます。

優しい性格でも勇敢で任務に忠実な牧場の番犬
犬も巨大すぎると、見た目にもふてぶてしく動作も緩慢になりがちなものですが、それを感じさせないのがグレート・ピレニーズです。大きな頭部は威圧感を与えることもなく、その目は慈愛に満ち、白一色の清潔な感じもこの犬のイメージを高めています。 飼育者も年々増加しています。 環境が不十分で、そのうえ犬を扱うノウハウの蓄積が少ない日本で、この巨大犬が人気を博しているのは、それだけ魅力に富み、飼いやすい犬ということでしょう。

原産国はフランスで、スペインとの国境のピレネー山脈で牧場の番犬として飼育されてきました。羊を襲うオオカミなどの野獣や家畜泥棒に勇敢に立ち向かう犬として、牧畜関係者から高い信頼をえた犬です。 白い毛色は目立つので不利とも思われますが、野獣と区別がつけやすく、あやまって発砲される危険が少ない利点があります。また存在感がきわだっているので、相手に恐怖感を与え、羊に近づくのを諦めさせる効果もありました。 先祖犬はチベタン・マスティフです。紀元前地中海東端のフェニキア(現在のレバノン周辺)からヨーロッパに向けてさかんに輸出されたようで、イタリア、スペインをへて13世紀ごろにはピレネー山中で牧場の番犬をしていました。

グレーハウンド
時速100キロの俊足を誇る猟犬
飼いやすさ
初心者向き2
健康管理3
社会性・協調性5
状況判断3
訓練好き4
友好的4
4900年前の古代エジプトの壁画で、似た犬の姿を見られるため、かなり古い歴史を持つ犬のようです。祖先犬はエジプト人がウサギやガゼルの狩りに使っていたといわれています。その後、イギリスで現在の姿に改良されました。

時速55キロを上回るレースの花形
肢が早いことでは犬種中ナンバーワンであり、この体型の犬すべてをグレーハウンド・タイプと称するように、典型的な競走犬スタイルの犬です。 スカル(頭蓋)は小さく、マズル(口吻)は細く、肢はスラリと長いのですが胸部だけはよく発達し、肺活量の大きさをうかがわせます。走るためにエンジンにあたる胸部以外はすべて軽量に作られているのが特徴です。 欧米や東南アジアで盛んにおこなわれているドッグレースに唯一採用されているのがこの犬で、そのスピードは時速55kmを上回るといわれています。エジプトに発生したといわれていますが、競走犬として改良したのはイギリスです。ギリシアの犬だったのでグレーハウンドになったという説もあります。いずれにしても古い歴史をもち、古代エジプト王朝時代にウサギ狩りなどに使用されていたようです。 日本には、ドッグレースが問題となった1950年代初頭、相当数が輸入されたことがあります。現在は100頭前後飼育されているだけです。短毛で毛色に制限はありません。

クロアチアン・シープドッグ
クロアチアでもあまり見かけない稀少犬
飼いやすさ
初心者向き1
健康管理3
社会性・協調性3
状況判断3
訓練好き3
友好的2
1935年から計画的に繁殖されてきた犬です。番犬として飼われていますが、外国ではあまり知られておらず、原産国のクロアチアでも数の少ない稀少犬種です。1969年にFCI (国際畜犬連盟)に公認されました。

クロムフォルレンダー
ドイツ生まれの優秀な家庭犬
飼いやすさ
初心者向き4
健康管理4
社会性・協調性3
状況判断4
訓練好き4
友好的3
1945年にドイツにやってきた連合軍の兵士か連れていたグリフォン種の犬と、フォックス・テリアと思われる犬との間にできた犬の子孫と考えられています。1955年に純粋種として公認されました。ラフとストレートの2種の毛質があります。

け行

ケアーンテリア
気性が激しく好奇心旺盛な最古のテリア
飼いやすさ
初心者向き3
健康管理4
社会性・協調性2
状況判断3
訓練好き3
友好的2
平和な我が家を何よりも愛する家庭犬
明朗活発で、いつも何か楽しいことを見つけて夢中になって遊ぶテリアの中のテリアといった感じの楽しい犬ですが、甘えん坊で留守番が苦手なのが玉に傷です。 なわばり意識が強く、不審者を見つけると猛然と挑みかかるので、番犬としては最高です。 家族との平和な環境を何よりも愛して大切にしようとします。 その為、留守がちな家庭や人の出入りの多い家では、よく吠える神経質な犬になることがあるので、注意が必要です。 とにかく変化に満ちたわくわくする生活が大好きですから、散歩はなるべく時間をさいて、変化ある遊びをとりいれてあげることが大切です。 被毛はやや硬めのオーバーコートと、やわらかいアンダーコートです。特に換毛期は、しっかりとブラッシングを行いましょう

古代犬種の面影を宿すスコットランドの犬
短脚長胴タイプで、スコットランド原産のテリアでは数百年の歴史を有する古い犬ですが、純粋犬種として認定されたのは今世紀に入ってからです。この犬の直接の子孫であるウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアが人気化するにつれてようやく見直され、世間に知られるようになりました。 それでもなお長いあいだホワイト・テリアと同類とみなされ、両犬を交配させる者が多かったと伝えられています。 古い犬でありながら遅れて登場したため、ケアーン・テリアは損な役回りの犬でした。中央犬界にお目見えしたころは故郷にちなんで「ショート・コーテッド・スカイ・テリア」を名乗っていました。スコットランド西北のスカイ島生まれだったからですが、そのころ既にスカイ・テリアがいたため、この犬種の関係者からまぎらわしいと猛反対を受け、ケアーンの関係者はしぶしぶ改名に応じました。 しかし、スコットランドのめぼしい地名を他の犬種に使用されていたため、適当な犬種名がなく、岩場の積み石 (ケアーン)のすき間に巣くう害獣狩りを得意にしていたことからケアーン・テリアを名乗ることになったのです。古代犬種のおもかげを宿している粗毛のこの犬には、むしろふさわしい犬種名ともいえましょう。

ケリー・ブルー・テリア
青く輝く被毛が美しい
飼いやすさ
初心者向き2
健康管理2
社会性・協調性2
状況判断4
訓練好き3
友好的1
何百年も前からアイルランドで飼われていたようです。犬種名は、19世紀の初め、アイルランドのケリー州で多く飼育されたことに由来します。今でも猟犬や牧畜犬、警備犬として活躍しています。アイルランドの国犬になっています。

命知らずの攻撃精神に富む
ブルー・デビルの異名がすべてを物語っているように、ブルーがかったカールした被毛をもった性格的にも命知らずの攻撃精神に富む犬です。 アイルランドのケリー州の山間部で家畜を追ったり、カワウソ狩りに従事したり、キツネ狩りにも使用されてきた万能犬で、テリアのなかでは大きいほうに属し、闘犬としても使用されていたといわれています。 柔らかながら密生した被毛は水中作業に適しており、渓谷を棲みかにしていたカワウソ狩りで抜群の働きをしたことから、ブルー・ドッグショーへのデビューは遅く、1922年でした。オリジナリティーに富んだ毛色が珍しかったことから高い入賞率を示したこともありましたが、近年は振るわないようです。日本でもショードッグとしてめだっていますが、一般家庭ではあまり飼育されていません。

こ行

コーイケルホンディエ
危うく絶滅を免れた鳥猟孤犬
飼いやすさ
初心者向き4
健康管理2
社会性・協調性3
状況判断5
訓練好き5
友好的4
18世紀のオランダで、人慣れした囮のカモに近づいて来た野生のカモを、「コーイケル」という鳥猟網に追い込む役目をしていました。20世紀半ばまでにほとんど死に絶えましたが、繁殖者の努力の末、復活を果たした犬です。

コーカシアン・シープドッグ
コーカサス山脈で活躍した護羊犬
飼いやすさ
初心者向き1
健康管理3
社会性・協調性2
状況判断4
訓練好き3
友好的1
もともとコーカサス山脈からアストラハン地方にかけての草原地帯にいた犬です。古来、羊の群れを狼から守ってきた護羊犬でした。1970年代に旧西ドイツに輸入され、人気を博しました。その被毛はどんな天候にも耐えられます。

ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
飼いやすさが魅力の優秀犬
飼いやすさ
初心者向き4
健康管理3
社会性・協調性4
状況判断4
訓練好き4
友好的3
判断能力に長け、番犬にも最適
人間大好きなとても温厚従順で友好的な犬です。牧畜犬だったこともあり、的確な状況判断能力に優れていますし、自分で判断して行動できる賢さも備えています。訓練能力も高く、一度興味を持ったことには、自分から積極的 にどんどん取り組んで、あっと言う間に習得してしまう優秀さがあります。飼い主は、「自分が名トレーナーになったのでは」と錯覚してしまうほどです。飼い主のことは大好きですか、ベタベタ甘える依存性の高い性質ではないので、長時間でも十分に留守番ができますし、自分の縄張りや家庭を守ろうという意識は人一倍強いので、留守中の番犬としても優秀です。 肥満になりやすい犬種で、肥満になることで、背骨を痛めることがあります。注意しましょう

ゴードン・セター
スコットランド生まれの大きなセター
飼いやすさ
初心者向き3
健康管理3
社会性・協調性3
状況判断5
訓練好き5
友好的4
ルーツは17世紀にまでさかのぼれるようです。1820年代にスコットランドのゴードン公爵が作り出した犬種で、もとはブラック・アンド・タン・セターと呼ばれていました。セターの仲間では最大で、スコットランドでは唯一の鳥猟犬です。

水中から獲物を回収する能力はピカイチ
スコットランドで完成されたセターで、作出者のゴードン侯爵にちなんで名づけられています。 記録によれば、1800年代のはじめ、ゴードン城の城主だった侯爵が、あるとき牧羊犬で異常に嗅覚が発達した雌犬が狩猟で成果をあげていると聞き、城内で飼っていた猟犬と交配させ、ブラック・アンド・タン・セターを作出したといわれています。スコットランドは気候が不順で、岩石が多い起伏の激しい地形から、全天候型で頑健な猟犬が待望されていたのでこの犬が歓迎されました。

スコットランド唯一の鳥猟犬で、獲物が多いこの地方に他の鳥猟犬が出現しなかったのが不思議ですが、それだけこの犬がすぐれ、万能だったということにもなります。特に水から獲物を回収させればピカイチといわれています。 1930年に単犬種クラブが設立されてから国際的にも知られるようになり、現在は多くの国で飼育されていますが、日本では他のセターにくらべて出遅れたこともあり、稀少犬種です。

ゴールデン・レトリーバー
黄金色の被毛が魅力の心優しい大型犬
飼いやすさ
初心者向き5
健康管理2
社会性・協調性4
状況判断5
訓練好き5
友好的5
おおらかな気持ちで成長を見守ることが肝心
人間が大好きで、誰にでも友好的に接します。根っから陽気で明るい天真爛漫な性格で、嫌なことはすぐに忘れて楽しいことだけにがむしゃらに夢中になる大変にポジティブな犬です。大好きなご主人のそばにより添っているだけで嬉しくて、一緒に遊べればそれだけで世界中で一番幸せといった表情をしてくれます。 攻撃性は全くなく、決して噛みつかない温厚な平和主義者です。優しく愛情豊かな性格で、子供に対しても忍耐強く力かげんをしながらつきあってくれるので、幼児のいる家庭でも安心して飼えます。 根が甘えん坊で寂しがりやですから、屋外飼育は絶対に無理です。いつも誰かと一緒に行動できて、常にコミュニケーションが取れる室内飼育が理想です。それさえ可能なら、こんなに家庭犬として従順でくせがなく、飼いやすい大型犬はいません

金色に輝く被毛と優しい性格が最高の魅力
いま日の出の勢いて登録頭数をぐんぐん伸ばしているのがこのゴールデン・レトリーバーです。多くの人びとがこの犬の将来性を高く評価しています。その背景には欧米におけるゴールデン・レトリーパーの安定した支持があり、日本でも盲導犬や麻薬探知犬や災害救助犬としての評価や、家庭的な犬としての認識が急激に高まっていることをあげることができます。

この犬の歴史は比較的新しく、19世紀半ばに始まっています。カナダの漁民の助手をしていたニューファンドランドの血を引くラブラドール・レトリーパーのイエロー・カラーの犬とウォーター・スパニエルから作出されたとする説と、ロシアのサーカス団で曲芸をしていたコーカサスの犬を改良したという説があります。 どちらが正しいかは、もはや調べようもありませんが、そのどちらにもイギリスのトゥイードマス卿が登場しており、裕福な貴族が保護し、犬種的な完成度を高めたことは疑う余地がありません。 優しい性格からイギリス王室に愛育されて知名度を高め、この20-30年間に頭角を現した犬です。日本には1970年代初頭に輸入されたのが最初ですが、当時は愛玩犬全盛の時代だったこともあり、無視されましたが、再上陸した1980年代になって注目され、現在に至っています。カネ余りが問題となったパブル経済時代に、この黄金色の犬が人気化したことから短命説もささやかれましたが、それは偶然であり、黄金色のこの犬の躍進はつづくでしょう。

コトン・ド・テュレアール
水泳も得意なマダガスカルの愛玩犬
飼いやすさ
初心者向き3
健康管理3
社会性・協調性3
状況判断3
訓練好き2
友好的3
水夫がマタガスカルに持ち込んだ、綿毛状の被毛を持つビション系の犬が定着して、祖先となったようです。その後、フランスに連れて行かれたため、フランス風の名前がつけられました。見かけに反し、頑固で警戒心が強いようです。

コモンドール
見事なドレッドヘアーを持つ護羊犬
飼いやすさ
初心者向き1
健康管理2
社会性・協調性3
状況判断4
訓練好き4
友好的3
ルーツについては様々な説がありますが、1544年に現犬種名になりました。長年、ハンガリーの護羊犬として利用され、今でも現役の護羊犬として活躍しています。現在では、北アメリカで最も多く見られます。

コリー
名犬ラッシーで有名な気品ある牧羊犬
知名度は抜群ですが、近年はまったくといっていいほどみかけなくなったのがこのコリーです。1950年代後半から60年代にかけて日本中「ラッシー」一色に埋めつくされた感がありましたが、人気とは怖ろしいもので、いまでは希少犬種となってしまいました。ひところトップテンの上位を占めていたのが嘘のようです。 コリーの発祥地はスコットランドの北部の高原地方で、スコッチ・コリーと呼ばれ牧羊犬として使用されていました。この地方の羊は顔と脚が黒く、コレイと呼ばれており、その羊を誘導していたことからコレイ・ドッグの名が与えられ、のちにコリーが正式名称となりました。

ピクトリア女王が1860年にスコットランドを巡同した際、コリーの優美な体型と賢さに感心し、ロンドンに連れ帰ったことから一般にも知られるようになり、人気化しました。 といってもその人気はイギリス国内だけでしたが、1940年ナイト=エリックが名犬ラッシーという小説を書き、これがハリウッドで映画化(1943年)されたことからアメリカでも人気に火がつきました。映画は6作も続編が製作され、アメリカ犬界の大衆化に大きく貢献しています。 やがてテレビ版の名犬ラッシーが放映(1956年)されると世界的な人気犬種となり、日本では1957年から約10年間にわたって放映されて高視聴率を獲得、コリー・ブームを現出しました。1963年にはテレビで、母親役を演じたジューン・リンゼイが来日、大歓迎をされています。 毛色はセーブル・アンド・ホワイト、トライ・カラー、ブルー・マールなどで、毛色によって交配をさせてはならないものがあり、注意が必要です。

コリアン・ジンドー・ドッグ
日本犬のルーツとも考えられる
飼いやすさ
初心者向き3
健康管理4
社会性・協調性3
状況判断4
訓練好き3
友好的3
コリアン・ジンドー・ドッグは日本犬によく似ており、日本犬の祖先ではないかとも考えられているほどです。確かな記録がないため、はっきりしたことはわかっていませんが、はるか昔の祖先は同じだったのかもしれません。
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